アナスタシア
アニメのアナスタシアを見た。
ほぼ同様のストーリーの(といっても大違いではあるんだけど)映画を見ていたので、どういう風かはある程度、予期があったんだけど、ちょっとラスプーチン関係のエピソードはいらんのではないだろうか。いやそりゃ、まさしく子供向けにするための必要なんだろうけどさ。
とりあえず非常にどうかと思ったのが、ロシア革命が完全に悪者で、しかもラスプーチンの呪いのせいになってること、それはあんまりなんじゃないですか。あと革命後の社会も最悪な感じに描かれてるし。もともと、アナスタシアよりの話なんだから、判官びいきで革命に批判的になるのはわかるんだけど、事実に反してるところがあんまり多くて、ファンタジーだから、というのは通用しないと思うぞ。たしかに戦時共産主義のころは最悪だったろうし、スターリン独裁の時代もひどかったのだが、マイナスだけしか描いてない。というか、悪魔の呪いのせいでおきた、という描き方はちょっとどぎつくてびっくり。もうちょっと中立的なえがき方があったのではないだろうか。
まあ、話自体はよくあるロマンスだからふつうに楽しめるんだけど、(だから子供用ラスプーチンがからんでくるエピソードがうっとうしい)、やっぱ同じストーリーなら映画のほうがよかったよなあ。
ちょっと、映画のタイトルは失念。
メグ・ライアンが声の出演。がさつでチャーミングな女性はやっぱうまい。
あと、CGが空間や機械をえがくときは圧巻。思うにCGは客観性をえがいてるから圧倒的なので、人物を描いてうまくいかないのは、ひとはひとを主観的に見てるからだろう。
追記。
件の映画は「追想(原題 Anastasia)」だった。
http://www.asahi-net.or.jp/~ns8m-hgc/movie/db/DB347.HTM
権利関係とかどうなってるんだろうか。それともこのストーリーラインは共有財産の伝説なんだろうか。