迷宮旅行社・日誌(最新)
えーと、アンカーがついてるとうれしいなあ。と、それはともかく。
べき法則の話。多分、これはリンクの経済性の話なんだと思う。リンクをたどる数という手間と、自分のところにリンクを作成する手間とのギブアンドテイクからして、共有されるリンクは多少とおくにあってもハブにあるほうがいいと。
で、人間のクローンの話。ぼくはクローン人間という用語には批判的だ。複製人間をどうしても連想させる。しかし人間のクローンは遺伝型を共有するに過ぎない。
人間のクローンが忌避される倫理的、宗教的理由はわかる。自己同一性や、他人の同定に不安が生じると観念されているからだろう。
だが、実際の問題は何か。じつは、問題の焦点はクローンの場合でも、それがクローンであるということではない。問題は人間の工業的発生と設計に道を開くということである。
だから、人間のクローンそのものに倫理的問題などない。問題が生じるのは、人間が設計可能になりうること、工業的に発生可能になったことの二点だ。クローンはいわば、人間が設計可能になるという場合の特殊例に過ぎない。
デザイナーズ・チャイルドや、臓器移植は、ますます身体の客体化、精神からの対象化、外部化をすすめるだろうが、しかし実際には、「いまはもういないあたしへ・・・・・・」で先駆的に示されていたように、人間は心身二元論的な存在ではない。精神はその特定の身体に住まっている。というよりも脳だけではなく、身体総体の思考こそが精神なのだ。
身体の商品化、断片化、客体化、細分化はどのような帰結に人類を導くだろうか。