yuco.net/diary(2003-05-05) 「もてない男」
ぼくは「もてない男」という本にはどうもなじめませんでした。なんというか、そんなに「もてない」ことって抑圧的な感じなのか実感が湧かない、ということです。というよりも、「もてない」という言い方にこだわることにひっかるのかもしれない。その言葉にこだわることによって恋愛至上主義的な価値観にからめとられてるような、なんか、いわゆる「もてない」状態に怨念をいだく理由が分からないというか。
好きな人に愛されない、ということは普遍的な苦痛だし、論じるに足ることだと思う。しかしもてるもてないというのは、実際のところ、まったくどうでもいいことで、しいていえば、ひととして、魅力的になるように勤めればいいのだけど、でもそれって、矜持があれば、異性、関係なくだれでも望むことじゃん。
もてないことを擁護するというスタンスよりも、もてるもてないというカテゴリーそのものを批判したほうがいいのではないか、じゃないとへんなルサンチマンがはいってきて、どうもこの本は好きになれなかった。
追記。
うーん、もてるをそういうふうに定義してたっけ。なんかもてない学生時代だったという鬼気迫る部分の記述のインパクトが強すぎて覚えてませんでした。というか、だったらなんでもてるという言葉を使用するんだろうという疑問が出てくるんですが。読み直さないといけないかなあ。でも面白くなかった印象ははっきりしてるんですよね。