■ しょうせつ
ちょっと前のしょうせつ二編をアップ。
■ 固有名詞と普通名詞 メモ
迷う場合。土や水のような物質名詞。概念のような抽象名詞。事実的にひとつしかない月や太陽など。
物質名詞と抽象名詞については、個物というカテゴリーわけが意味をなさないので、正確にいえば普通名詞でも固有名詞でもない。が、たいていの言語の文法では便宜的に普通名詞に分類されていると思う。(ていうか普通名詞ってカテゴリーが固有名詞以外って意味なのかな。よくわからないけど)月や太陽のような事実としてひとつしかないが、記述的な、意味内容のあるもの。この場合、クリプキの貫世界同一性という基準が有効。わたしたちは月や太陽が複数ある世界を想像できる。また、あるものが月である、太陽である、でないという基準を考えることもできる。(ただし、科学的知識のフィードバックで、わたしたちが、太陽や月という言葉を、太陽や月の「名前」として使用するようになる、ということは当然可能)しかし、固有名の場合、アリストテレスが複数いる世界を想像することはできない。その場合、あくまでも想像可能なのは、アリストテレスという名前の複数の人物がいる世界だろう。また、あるひとがアリストテレスである基準、そうではない基準を考えることはできない。(つまりそういう基準になる属性という意味で)
実際、ひとつしかないが固有名詞でないものは宇宙とか世界とかもある。
あと、間違ってるかもしれないが、日本語には意味論的な範疇としてはあるけど、文法的な範疇としては固有名詞というのはないと思う。
Comments(in hatena)
滅・こぉる『私は「月」「太陽」は固有名詞(ただし、衛星・恒星の意味で用いられる場合を除く)だと思っていましたが。「水星」も「火星」も固有名詞なのですし。』
jouno『うーん。月や太陽が月や太陽の名前だと思えるかですよね。水星は確かにあの星の名前だと思います。太陽は太陽の名前かなあ。かなり微妙な感じです。地動説になっても、言語感覚はそれにつれて変化してないようにも思うのですが。』